育児相談室
おむつ&おしりのお役立ち情報局

第24回 肛門のまわりにおできができ、肛門周囲膿瘍と言われました

肛門のまわりに膿のかたまりができる病気です

肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)とは、肛門の周囲に膿瘍という膿のかたまりができる病気です。この膿のかたまりができる原因は、肛門周囲の皮膚炎(いわゆる、おむつかぶれ)、あるいは腸内の炎症が肛門周囲の皮膚にむかって、管のつながった小さな穴をつくるためです。1歳未満で多く、それ以降まで続くことはほとんどありません。

症状としては、肛門のまわりが赤く腫れ、排便時に痛がって泣くこともあります。肛門のまわりといっても、360度全方向が腫れるわけではなく、左右の脇か(時計で言うと3時か9時の方向で、片側あるいは両側)、真上(12時の方向)が多いです。膿瘍が自然に破裂して、先端から膿が出てくる場合もあります。

おむつ交換のたびにおしりを洗うなど、清潔を心がけて

治療法は、軽症の場合には抗生物質の内服薬で治癒しますが、程度によっては外科的に膿瘍を切開して、膿を出さなければならない場合もあります。家庭でのケア・予防法としては、肛門周囲の皮膚がただれると細菌感染を起こしやすくなりますので、排便後はおしりをよく洗うなど、肛門付近の清潔を保つことが大切です。特に母乳で育っている赤ちゃんは、生理的に便がゆるく、排便回数も多いので注意が必要です。

石井のぞみ先生(小児科医)

医師だった父の勧めと、子どもが好きという理由から小児科医になる。至誠会第二病院などを経て、2005年4月より愛育病院小児科勤務。5歳の女の子のママ。

製作:ベビカム編集部

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