育児相談室
おむつ&おしりのお役立ち情報局

第1回 下痢の時の対処

まず、お子さんの便の色・形・臭いなどが、健康な時どのような状態であるか、よく把握しておきましょう。

同月齢の他のお子さんと比べて便の様子が違っていても、そのお子さん固有の腸内細菌の状態や、栄養の内容(母乳が中心か、人工乳が中心か)などによって、どちらも正常である場合が多いためです。お子さんの便が、 通常よりも緩くなり、回数も増えてくると「下痢」ということになりますが、大切なのは、下痢に伴い嘔吐はないか、また発熱や血便などはないか、ということです。

そのような症状を伴う場合は、脱水や細菌性腸炎も考えられるため、直ちに医療機関への受診が必要になりますが、逆に下痢はあるけれども、他の症状は無く、元気もあるというような場合には、あまり急ぐ必要はありま せん。

水分補給は必要ですが、一度に沢山飲むと、またそれが刺激になって下痢をしてしまいます。

さゆ、薄いお茶、イオン飲料などを、室温で少量ずつ、何度にも分けて与えて下さい。食物も同じで、欲しがらなければ急性期は水分だけでも大丈夫ですから、無理に食べさせないように。どうしても欲しがったら、おか ゆ、軟らかく煮たうどん、日を通したお豆腐程度を、少しずつ食べさせる程度でよいと思います。果物、乳製品(ヨーグルト含む)は、止めておいた方が無難です。

母乳は欲しがるだけあげて結構ですが、人工乳は通常の半分か2/3位の濃度に薄めて、量も1回100ml程までにした方が胃腸の負担になりません。おしりのかぶれは、下痢の時起こりやすいものですが、出来るだけ清潔を 保ち、受診時に軟膏も処方して貰って塗布するとよいと思います。通常は、下痢が止まってくれば同時によくなっていくことが多いです。

頻繁に水分の多い便が出て、おしりが蒸れますので、普段布おむつの方も下痢のひどい時だけは、紙おむつを利用されるのも一案でしょう。お母様の負担を一つでも軽減して、お子さんの看護に専念して頂くためにも、利 用価値があると思います。

石井のぞみ先生(小児科医)

医師だった父の勧めと、子どもが好きという理由から小児科医になる。至誠会第二病院などを経て、2005年4月より愛育病院小児科勤務。5歳の女の子のママ。

製作:ベビカム編集部

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