育児相談室
赤ちゃんの病気豆知識

おなかの病気

臍ヘルニア(出べそ)

かかりやすい月齢/新生児期〜2歳位まで
かかりやすい季節/特に決まっていない

どんな病気?

腸が腹筋の穴から飛び出すため

臍ヘルニアとは、いわゆる「出べそ」のことです。赤ちゃんは胎内でへその緒(臍帯)があったため、へその部分だけ腹筋が充分に発達しておらず、穴が開いたような状態(臍輪)になっています。そのため泣いたり力んだり、おなかに力が入った時(腹圧がかかった時)に腹膜と一緒に腸が臍輪から飛び出してしまう状態が臍ヘルニアです。赤ちゃんの20%程度に見られ、日常生活上は特に支障ありません。

主な症状は?

サイズは色々、出生後しばらくしてから膨らむ

ヘルニアの大きさは1cm位のものから5cm以上になるものまで、様々です。へその緒がとれてからしばらくして現れ始め、最初は体の成長とともに徐々に大きくなりますが、腹筋も次第に発達してくるので、ほとんどは2歳位までに平坦になります。

治療とおうちでのケアは?

自然治癒が多い、圧迫は禁

自然治癒例が多く、生命の危険もないので2〜3歳頃までは様子をみますが、最終的に平坦にならないものや平坦になったあとの皮膚のたるみが著しいものは手術をする場合もあります。昔は飛び出たへそに絆創膏などを当てて上から圧迫したり、泣かせないようにして腹圧がかからないようにしたりしましたが、一切必要ありません。圧迫はむしろ皮膚が不潔になって炎症を起こしやすくなるので厳禁です。なお同じヘルニアといっても、鼡径ヘルニアに比べて嵌頓する(飛び出た腸管が戻らなくなる)ことは非常にまれです。

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